
同じものを見ても、人それぞれ感じ方や見え方は異なる。しかし、もし誰かに「その見え方はおかしい」と言われ続けると、自分の感覚が間違っているのではないかと感じてしまうことがある。毒親に育てられた場合、周りの意見が常に正しく、自分だけが正解を知らないと考える。
社会に出た後も、自分の中で違和感を感じていても、それを表現することにためらいを感じてきた。
嫌なのに嫌と言えず、やりたくないことを押し付けられてしまうこともある。これは、子供の頃からNoと言うことを許されず、自己主張することができなかったり、怒りを表すことさえ許されなかったからである。
私は心理カウンセリングを受けて、感じることや思うことが許されるということを理解することができた。そして、それを表現する練習を始めることにした。
これはまるでリハビリのようなものだ。
最初は、表現することに対して大きな恐れを感じていた。社会から拒絶されるのではないかとまで怯えていたが、実際に表現してみると何も起こらず、それどころか生きやすくなることに気づいた。
これは、これまで使わなかった筋肉を鍛えて使ってみるようなものだ。だからこそ、自己表現のリハビリに取り組むことが重要である。