親子の信頼関係は様々なトラブルを乗り越えながら構築される

不登校の二男に対し、長男は学校で友達と喧嘩をしたり成績が悪くて親が呼び出されたりという状況だった。
長男が中学生のとき、いつものように(笑)学校から呼び出しを受けた。友達を殴ってしまったようである。長男は比較的穏やかな子だと思っていたのでにわかには信じられなかったが、とにかくこの場は謝るしかないと思い、担任の先生へ頭を下げてわびた。長男も謝っていた。


帰りの車で長男にことの詳細を聞くと、授業中に向こうが先に長男にちょっかいを出してきたのだけど、長男は我慢して何度かやりすごしていた。それでも執拗にちょっかいを出されたから、たまらなくなって叩き返したということであった。長男は体が大きいので、相手に強く当たってしまったようで、向こうが泣き出してしまった。そこを担任の先生に見つかり長男が叱られるという事態になってしまったようである。
正当防衛と言える。担任の先生は喧嘩の詳細を聞き取ることも出来ないくらい忙しかったのかとちょっとむかついた。

しかしそんなことより、この状況で長男に必要なのは「心から信頼できる大人」になってあげることだと思ったので、「そうか、何度か我慢したけど、相手がやめなかったのではたいてしまったんだね。他に方法がなかったのかわからないけど、あなたは体が大きいから強くあたってしまうところは気を付けようね」というと「うん」と小さく答えてくれた。


学校は(私から見れば些細なことで)よく親を呼び出してくれた。
成績が悪い、授業中に携帯がなった、怖い動画を見せられたと女の子が怖がっているなど・・・。
何度も呼び出され、何度も頭を下げ謝罪した。長男はそのたびに帰りの車で謝ってくれたが、別にたいした悪いことでもないのに呼び出す学校がおかしいと私は思っていた。しかし長男にそう言ってしまっては、長男の学校への信頼感がなくなり、1つの心のよりどころを失ってしまう。だから長男が謝ってきたときは、「次から気を付ければいい」とだけ言って、すぐに話を切り替えた。こんなことの繰り返しのおかげで、長男から私への信頼度は絶大になり、困ったことは何でも相談するようになった。


あるとき、中学校になったばかりの二男が夜中にワーワー泣き出した。「どうしたどうした?」と家族みんなで、二男のところに集まり、理由を尋ねるが、話したくないと泣いてばかりいる。そこで長男が「お母さんは絶対に信頼できるから大丈夫!なんでも話してごらん、何を言っても絶対味方してくれる。大丈夫だから」と言ってくれた。
そこで、二男は教科書を無くして、先生からひどく怒られたこと、探しても見つからない、見つからなければ授業を受けさせないなど言われたとのことで、私に言えば先生と同じように自分を叱るのではないかと警戒していたようである。


「大丈夫だから寝て」とみんなで言い聞かせて寝かせた。翌日すぐ近所に教科書買いに行った。もちろん二男はほっとした様子だった。

そのときまでは、そんな小さなことで𠮟責するような母親だと思われていたようだ。。。

でもこのことをきっかけに、その後からは、心配事はなんでも相談してくれるようになった。めんどくさいほど(笑)

親はどんな態度をするんだろう?大丈夫なのか?許してくれるのか?と・・・子どもはいつでもどんなときでも常に親から自分への信頼度を図っているんだなぁ・・・大変だなぁこどもって。とつくづく感じた。

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